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2008年7月8日、七夕の翌日に設置。
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 時代で言うのなら、江戸時代、になるのかな。
 映画村とか時代劇とか、そんな感じの街並みの中に居るんですよ。たぶん、そこに住んでいるんでしょうね。
 で、まあ周りにも知り合いが何人か居る訳で、それなりに楽しく暮らしていると。

 不意に、違和感を覚えまして。
 その街では無い、全然違う景色の中に、これまた良く見知った人が居る。好きな、恋人みたいな関係にあたる人、なのかな。何故だか分からないけど、声も知ってて連絡だって不都合ながらも度々出来ていた。
 だから、その人に会いに行くかーその場所に行くかー、といった漠然な気持ちで、そこを目指す。それはこの街の〝外〟にあるんだと、これまた不思議と理解出来ている。

 途中、とは言っても振り返れば、割りとすぐだったんですけどね。
 出るまでの間に、その街が〝外〟から言えば、所謂〝テーマパーク〟みたいな物なんだと分かる。架空の、建物は木造りのそれこそ江戸時代みたいな古風なものなのに、部屋の隅にはエアコンがしっかり備わっていたりする、そんな場所なんだと分かっちゃうんですね。
 で、そうやって巡り歩く内に、現代風の、少しばかり草臥れて色褪せたコンクリート色の住宅街が、見えたんです。丁度、そんなに大きくも無くて有名でもない〝テーマパーク〟なんかから、五分ほど歩いた位置にありそうな街並み。
 私は、木造りの建物からその場所へと、石畳からコンクリートへと、進み出たんです。

 あ、もう戻れない、なぁ。

 不自然に思うまでも無く、そんな考えが浮かびまして。
 振り向くと、さっきまで居た木造りの建物の中には、見知った顔が何人も居る。暑い夏ですからね、その建物は飲食店ぽかったですし、たぶん、ざる蕎麦でも注文して皆で食べる算段なのでしょう。
 距離は近いはずなのに、誰もこっちを見ていない。
 気付いてすらない。
 少しだけ。
 ほんの少しだけ、寂しく、切なく、哀しくなりながら。
 私は、住宅街へと向き直り、歩いて行ったんですねー。

 起きた瞬間には、あれほど強烈だった夢なのに、今ではこれだけを思い出すのも必死です。
 というか、この後にも色々とあったんですけどね。結局、探し人にはどうやっても会えず、それこそ、その人の住まう場所への道に間違いは無いはずなのに、辿り着けなくて。そうして結局は、またその街に、戻れないと思ったあの街に、〝外〟から戻って行って……
 夢というのは、展開が本当にぐでぐで。その癖、要所要所が非現実的だから、どうにも記憶から漏れ出てしまう部分が多い、ような気がします。まあ、面白いから良いんですけど。
 久々の夢が、こういった味のある夢で、嬉しかったという話でした。

 ちなみにこの時は、睡眠時間が恐ろしいことになってました。
 十二時間睡眠は駄目だろう、十二時間睡眠は、やっぱり駄目だろう、俺。

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